「今月こそ、余ったお金を貯金しよう」。そう思って月末を迎えても、口座にはほとんど残っていない。社会人になってしばらくの間、私はずっとこの繰り返しでした。
状況が変わったのは、貯金の「順番」を変えてからです。余ったら貯めるのではなく、先に貯めて、残りで暮らす。いわゆる「先取り貯金」です。この記事では、私が実際にやってみた先取り貯金の始め方と、続けるためのコツを紹介します。

「今月こそ、余ったお金を貯金しよう」。そう思って月末を迎えても、口座にはほとんど残っていない。社会人になってしばらくの間、私はずっとこの繰り返しでした。
状況が変わったのは、貯金の「順番」を変えてからです。余ったら貯めるのではなく、先に貯めて、残りで暮らす。いわゆる「先取り貯金」です。この記事では、私が実際にやってみた先取り貯金の始め方と、続けるためのコツを紹介します。
お金は、使える分があると使ってしまうものです。これは意志が弱いからではなく、人の自然な行動だと思います。
口座に残高があると、「まだ大丈夫」と感じて、ちょっとした買い物やごほうびにお金が流れていきます。月末に残っていないのは、使える分だけ使った結果です。
だからこそ、最初から「使えるお金」を減らしておく。これが先取り貯金の考え方です。

先取り貯金の仕組みはとてもシンプルです。
ポイントは、貯金用のお金を「生活費の口座から見えない場所」に移すことです。同じ口座に入れたままだと、結局使ってしまいます。
生活費の口座とは別に、貯金専用の口座をつくります。キャッシュカードを持ち歩かない、ネットバンキングでもすぐに引き出せない設定にするなど、気軽に使えない状態にしておくと安心です。
最初から大きな金額を設定すると、生活が苦しくなって途中で引き出してしまいます。まずは手取りの5%など、少し物足りないくらいの金額から始めるのがおすすめです。
私は最初、月1万円からスタートしました。慣れてきたら、半年ごとに少しずつ金額を上げていきました。
毎月自分で振り込むと、忘れたり、迷ったりします。給料日の翌日などに自動で移る設定にしておけば、何も考えなくても貯金が進みます。
勤務先に財形貯蓄の制度があれば、給料から天引きで積み立てる方法もあります。銀行の「定額自動入金」などのサービスも便利です。
先取りしすぎて生活費が足りなくなると、貯金を取り崩すことになります。急な出費に備えて、生活費の口座には少し余裕を残しておきましょう。
冠婚葬祭や旅行、家電の買い替えなど、毎月ではない出費は意外と多いものです。これらは、先取り貯金とは別に「特別費」として少しずつ積み立てておくと、貯金を崩さずに済みます。
数か月たつと、貯金用の口座に少しずつお金がたまっていきます。その金額を見るのが、何よりのモチベーションになりました。
先取り貯金に慣れてきたら、貯まったお金に「名前」をつけてみるのがおすすめです。ただ貯めるよりも、何のためのお金かがはっきりしているほうが、続ける意欲がわきます。
まず優先したいのが、病気や失業など、もしものときに備えるお金です。目安は人によって違いますが、私は生活費の数か月分を最初の目標にしました。このお金があるという安心感は、想像以上に大きいものです。
旅行や引っ越し、資格の勉強など、数年以内に使う予定のお金です。「来年の夏に旅行」のように、時期と金額を決めておくと、毎月いくら貯めればいいかが見えてきます。
すぐには使わない将来のためのお金です。どう準備するかは人それぞれなので、まずは「いつか必要になるお金がある」と意識しておくだけでも十分です。
ネット銀行の中には、1つの口座の中で目的別に分けて管理できるサービスもあります。口座を何個も作るのが面倒な人は、こうした機能を使うと手軽に始められます。
目的ごとに金額が増えていくのを見るのは、思った以上に楽しいものです。私は、旅行用の貯金が目標額に届いたときの達成感が忘れられません。
先取り貯金は、特別な知識や我慢がいらない方法です。変えるのは、貯金と生活費の「順番」だけ。
まずは次の給料日に、少額でいいので貯金用の口座へお金を移してみてください。「残ったお金で暮らす」感覚に慣れてくると、自然とお金が貯まる流れができていきます。
この記事は、ひとさじ帖編集部が内容と表現を確認したうえで公開しています。